学而図書について

未来へ受け継がれる、
知の資産をつくる。

人々に長く読み継がれる『論語』第一章、「学而がくじ第一」には、次の一節が記されています。
いわく、学びて時にこれを習う。よろこばしからずや。」
(先生がおっしゃった。学んでは時々にこれを復習する。なんと嬉しいことではないか。)

学而図書は、世の実践の場で紡がれる優れた知見、あるいは貴重な研究成果を、
誰もが学び、習うことのできる「本」として刊行するために創設されました。

いつまでも読み継がれ、
学び直される「本」を編む。

近年の教育現場においては、グローバル教育や探究学習の必要性が強く訴えられ、学識と経験豊かな先人を招いての特別講演が数多く開催されています。また、それぞれの学び舎が誇る優れた講義は、人々に向けて常に新たな視野を示し続けてきました。加えて、学校教育・社会教育をはじめとする幅広い実践の場からは、教育の理論面と実践面を統合しうる豊かな研究成果が次々と生み出されています。
 
しかし、実践を通して形を得たはずの貴重な成果は、その多くが記録として整えられる機会を失ったまま、時の流れとともに散逸しつつあるのが現状です。聴く者の胸を打った渾身の講義も、実践の現場から提起された重要な言説も、ひとたび記録が失われてしまえば、いずれ人々から忘れ去られる他ありません。学而図書は、これらの記録を誰もが紐解ける書籍へと編み直し、永く受け継がれる知の資産を形作ることを通じて、世の実践の発展に寄与することを第一の目的としています。

電子書籍から上製本まで、
その手に馴染む「本」をつくる。

ひとつひとつ編纂されていく書物は、かけがえのない知的資産、文化的資産であると共に、その空間に集った人々の歩みを明らかにするための貴重な史料としても高い価値を有します。そこに通う者だけが読むことができる貴重な文献としてであれ、広く流通させて世にその価値を伝えるための書籍としてであれ、その重要性は変わりません。
 
本事業は、独自の企画による書籍の出版に加え、教育機関・研究機関等からのご依頼に基づいた編集・出版作業をお引き受けすることで、これまでは正式な記録として残すことの難しかった講義・講演や研究成果の書籍化・叢書化を遂行します。また本事業においては、電子書籍としての配布から、現在では稀少となったはこ入り上製本の制作まで、社会の変化や教育現場からの幅広いご要望にあわせた形での書籍出版が可能です。学而図書は自らの創設の理念を重視し、お任せいただくひとつひとつの務めを、真摯に、誠実に、真心を込めて果たすべく努めてまいります。