最近になって、モバイルSuicaの旧アカウントを利用していると、「JRE ID」への移行をうながされるようになりました。
しかし、2025年12月3日の時点では、JRE IDに移行した場合、クラウド会計ソフト「freee会計」で、モバイルSuicaと同期して明細を取得する機能が利用できなくなります。
また、新規にモバイルSuicaを利用する場合、アカウントは自ずから「JRE ID」となるため、freee会計での同期機能は最初から利用できません。
同期機能を継続して利用したい場合は、旧アカウントでのログインを維持しておくべきで、注意が必要です。JRE IDへの移行作業を実施せず、旧来のアカウントを使用している限り、今のところは問題なく同期機能が働きます。
この情報は、freee会計のヘルプページ等でも公開されていますが、モバイルSuicaのアカウントは「My JR-EAST(サービス終了済み)」など多岐にわたるため、一見しただけではリスクに気づきにくいのではないでしょうか。
交通系ICの記帳は、チャージしただけでは経費として計上できないので、会計担当者が頭を悩ませるポイントになりがちです。そのような中、モバイルSuicaはfreee会計上で明細を同期させることができる、交通系ICとしては数少ないサービスの一つであり、記帳の負担を大きく軽減できる連携機能が非常に有効でした。
しかし、今後、新たにモバイルSuicaのアカウントを開設する場合、現状ではfreee会計との同期はできないものと諦め、自力で明細を入力していくしかなさそうです。freee会計はモバイルPASMOとの同期に対応していない(2025年12月3日時点)ため、スマートフォン等で利用するモバイル型交通系ICの新規導入には慎重な検討が必要かと思います。
私は、いつもお世話になっている取引先の方に「これから交通系ICを使っていくなら、モバイルSuicaをfreee会計と同期させると便利ですよ」と昔の仕様の認識で伝え、かえってご迷惑をおかけしてしまいました。どうか皆様もご注意ください。
