Webコラム「描く狂言」完結のご報告

日本の伝統芸能「狂言」の魅力をイラストで伝えるWebコラム「描く狂言」は、予定していた狂言8番(流派の違いも含めると10番)の掲載を終え、本日、無事に完結の運びとなりました。

2025年2月から連載を開始した「描く狂言」は、岩田千治さん(奈良大学文学部卒業)による楽しいイラストと、三宅晶子先生(横浜国立大学名誉教授)による解説で、各演目の見所や目の付け所、狂言の魅力が再発見できるコラムです。

連載中は、多くの読者の皆様からご感想をお寄せいただき、また、様々な場で取り上げていただきましたことを、心より感謝申し上げます。

「描く狂言」は今後も無料で公開してまいりますので、ぜひ教育目的などにも幅広くご活用ください。これからも末永くご愛読を賜れましたら幸いです。

掲載曲目一覧

附子(ぶす)

猛毒の「附子」に注意するよう、太郎冠者・次郎冠者に言いつけて出かける主人。ところが、毒と言われた桶の中身は、実は砂糖だったのです。夢中で食べ尽くしてしまった二人は、主人への言い訳を考えますが……。

(くさびら)

奇妙な茸が家に生えて困った男が、山伏に祈祷を依頼します。ところが、山伏が祈れば祈るほど、茸はどんどん数を増していくばかり。茸だらけになった屋敷に、ついには毒々しい鬼茸まで現れて……。

川上(かわかみ)

盲目になった男は、霊験あらたかな川上の地蔵菩薩に、目が開くよう祈願します。夢にあらわれた菩薩のお告げ通り、男の目は再び見えるようになりました。ところが、菩薩が男の目を治す条件は、妻との離縁だということがわかり……。

木六駄(きろくだ)和泉流

奥丹波の者が、都の伯父に歳暮を届けようと、太郎冠者を遣いに出します。12頭の牛に木と炭を六駄ずつくくり、酒まで持って雪の中を出立する太郎冠者。ところが、寒さのあまり、途中の茶屋で土産の酒に手をつけてしまい……。

木六駄(きろくだ)大蔵流

伯父が家を建て直すための材木30本を届けようと、太郎冠者を遣いに出す主人。酒を飲んで上機嫌の太郎冠者は、大雪の中、牛を引き連れて木と酒樽を運びます。ところが酔いが醒めて凍えてしまい、途中の茶屋で酒に手をつけることに……。

寝音曲(ねおんぎょく)和泉流

太郎冠者の謡の声を耳にして、自分の前でも謡うようにと所望する主人。今後たびたび謡わされては大変と、冠者はあれこれ理由をつけて渋ります。妻の膝枕で寝ていないと声が出ないという冠者に、主人は自分の膝を貸しますが……。

寝音曲(ねおんぎょく)大蔵流

家の前を通りかかって太郎冠者の謡の声を聞き、そのうまさに驚いた主人。自分の前で謡うようにと所望しますが、太郎冠者は迷惑顔です。妻の膝枕で寝ないと謡えないという冠者に、主人は自分の膝を貸すことにしますが……。

靱猿(うつぼざる)大蔵流

都に逗留中の大名が、狩りに出かけて猿引と出会いました。靱(うつぼ、矢筒)に猿皮を使おうと、大名は猿引の連れている猿の皮を所望します。大名は少し経ったら返すと譲らず、皮を剥げば猿が死ぬと言われても納得しません。脅された猿引が猿に向けて鞭を振り上げると、猿はそれを手に取って芸を始め……。

釣狐(つりぎつね)和泉流

一族を猟師に釣り取られた古老の狐が、猟師の伯父・白蔵主に化けてその元を訪れます。猟師に殺生石の物語を説いて聞かせ、罠を捨てることに同意させた狐。ところが帰り道、罠に置かれた餌を見て、たちまち冷静さを失ってしまい……。

唐相撲(とうずもう)現代の狂言

長く唐の国に滞在していた日本の相撲取りが、帰国したいと皇帝に希望します。名残りの相撲を見せるように言われ、一行の唐人相手に次々と勝利していく相撲取り。皇帝は自分も相撲を取りたくなりますが、その体に触れてはいけないそうで……。

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